北海道は道北と道東の観光スポットやアウトドア、渓流と滝を紹介

白糠町 犬のはじまり

『私(病の神の妹)はいつも姉と一緒に暮らし、助け合って各地を転々としていた。しかしある時、姉の行動に不審を持つようになった。ある日姉が着飾り、私に留守番を言いつけて出かけた。不審に感じた私は、そっと身支度してその後を追った。後を追うと、なんと姉の通った村々の人はすべて、病気を移されて死に絶えていたのだ。どんどん行って、とある村に行き着くと、その村にはまだ姉が来ていなくて、家々から煙が立ち上がっている。村の真ん中のオトナ(乙名)の大きな家を訪ねると、神窓にすだれがかかっている。その隙間からのぞいてみると、オトナと妻と娘、それから二人の息子が炉端に座っていて、みんな一心に炎を見つめている。しばらくするとオトナが口を開いたので、私はすっとその心に入っていき「病気の神が来ていますぞ。早く村人に知らせて、病い神の嫌う木、悪い臭いのする木、薬湯の材料などを集めなされ」とオトナに言わせた。それを聞いて、村の人々はオトナの言われた通りにし、病い神の嫌う木、悪臭のする木を集めて家々の屋根に投げ上げたり、窓や戸口に下げたりし、薬湯をすすった。するとそこに、突然姉が現れた。姉はこの様子を見てすっかり怒り、お前など人間のところで良い暮らしをなさるがよい」と言って、私を何かでこすりつけた。気が付くと私はなんと犬になっていた。犬にされた私はもう以前のように気ままにどこにでも行くことができなくなった。私がうろうろして家の戸口に座っていると、人間たちが食べ物の残りをくれた。この世の犬の最初の一匹は私で、やがて増え続けて今のようにどこにでもいるようになった。』白糠町・四宅ヤエ伝・稲田浩二編・アイヌの昔話より。

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