北海道は道北と道東の観光スポットやアウトドア、渓流と滝を紹介

エゾライチョウとエゾフクロウの伝説(仮タイトル)

『英雄の小歌棄人が山に狩りに行ったが、どこまで行っても獣(神)の足跡が見あたらず、二日も三日も食べるものもなく歩き続けた。そして今にも斃れそうになったとき、ふとみると小さな小屋があってボヤボヤと煙が上がっていた。その家に入ってみると老爺と老婆が鍋でシカの油肉を煮ていた。小歌棄人をみたとき老婆がその油肉を盆に乗せて、老爺に「これでいいか」と聞くと「駄目、駄目、駄目」と頭をふった。そこで老婆は油のないところを載せて「これでどうだ」と聞いたが、今度も「だーめ 駄目 駄目」と言った。最後に老婆が肉も脂肪も付かない骨ばかりを盛ると、老爺は始めて満足そうに「よーし よし よーし」といったので、老婆はそれを小歌棄人の前に差し出した。死ぬ程腹をたてた小歌棄人は、「ろくでなし糞爺奴」というと炉鉤にかけてあった鍋をとって、焚火の中に投げ込んだ。すると老爺と老婆がバタバタ、バタバタと大きな音をたてて飛び上がったので、みると二羽のヤマドリであった。そして今までいた家も焚火も鍋も皆消えてしまって、自分は小さな蔦の絡まりあった下に座っているのだった。そこへ獲物を授けるエゾフクロウが鳴きながらとんできて、「このヤマドリは私の使い者だが、根性の悪い奴だからお前さんに迷惑をかけた。こいつには私から罰を与えるから勘弁してくれ。その代わり私の啼いていく方ヘ、山を歩いてごらん」といった。そういわれて気が付くとまわりは暗くなっている。小歌棄人は夢を見ていたのだった。するとエゾフクロウが、夢の中で言った通り山の方へ啼いて行くので、その後をついていくと大きな熊の穴があって、その中から大声を出して猟区を支配する親方の熊が出てきた。矢を射かけると、熊の神はその矢を背負い(矢にあたり)一跳ね、二跳ねして、神のすわる座の上にどっかり座った(矢毒に当たって倒れた)。こうして熊の神は私のコタンにお客様としてやってきてくれたんだよ、昔はそういうことがあったものだ、とある人が語った』鶴居村・伝承者不詳・更科源蔵・コタン生物記Ⅲより。※エゾライチョウは単にヤマドリと呼ばれる事が多い。

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